2016/02/04
昨年末から、文化庁の委託事業「若手映画作家育成プロジェクト」というのに参加させて頂きまして、佐藤快磨監督の「壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ」というショートムービーの音楽を担当させて頂きました。映画音楽はいくつかやらせて頂いてるんですが、今回はプロジェクトの趣旨から、フィルムで作るということでいろいろ初体験なことが多く、面白かったです。
音楽で言うと、最近はほぼコンピューターに録音していくのですが、昔はカセットテープのお化けみたいなやつに録音していた訳です。それの映画版といった感じでしょうか。映像におけるフィルムの善し悪しは僕にはわからないんですが、音楽をフィルムに落とし込んだ時に、いい感じにぼんやりするというか、にじむというか、独特な雰囲気になるのが、新鮮でした。もっというと、これを想定して作れたらもっとよかったかなという反省も込めて。
今回は初めて、打ち上げにも参加させて頂いて、佐藤監督をはじめ、今回の映画の主演の太賀さんと岸井ゆきのさんともお話し出来ました。当たり前なんですが、映画の中の2人は普段の2人とは違うんですよね。音楽作ってる時は映像をずっとみているので、役のイメージが凄くあるんですが、実際は違う。ワンシーンずつ、撮影していく中で、そういう”役”をずっと違和感無く続けていくっていうのは本当凄いなと思いました。きっと僕がやったら、一瞬で素の自分が出てしまうなぁと。役者さんの凄さを僕の儚い知識の中ではありますが、とっても感じました。改めて、宣伝いたしますので、是非見て下さい。
音楽で皆で演奏する時も、演技だと思っています。例えば、ダンスミュージックを演奏します!ってなったら、(格好とかそういう事はおいといて)ダンスミュージックに聞こえるように、ダンスミュージックてこうだよね!っていうルールの中で演奏する(もんだと思ってますが)そういう意味の演奏の演技ね。役者さんの演技とはまた違うけど、うまく行く時も行かない時もあって、楽しいんです。よい演奏をする人はこの”役”を見つけるのが早い。そんな風に思います。